大東建託の一棟アパート売却時に押さえるべき注意点

「大東建託のアパートを売却したいけど、何から手をつければ良いのか分からない」「通常の売却と何が違うの？」と疑問に感じている方も多いのではないでしょうか。大東建託のアパートは、その建築方式や賃貸管理システムに特徴があるため、売却時に一般的なアパートとは異なる注意点が存在します。

これらのポイントをしっかり理解し、適切な対策を講じることが、スムーズかつ納得のいく売却を成功させる鍵となります。

大東建託アパート特有の注意点と売却戦略

大東建託のアパート売却は、その独自のビジネスモデルゆえに、事前に知っておくべき点がいくつかあります。

大東建託のアパートの多くは、サブリース契約（一括借り上げ）を利用している点が大きな特徴です。

これは、オーナー様が大東建託にアパートを一括で貸し出し、大東建託がそれを入居者に転貸（サブリース）する仕組みです。オーナー様は空室リスクを負わず、安定した家賃収入を得られるメリットがある一方で、売却時には注意が必要です。

●注意点:
サブリース契約は、売却後も原則として買主に引き継がれます。買主は、自分で入居者募集を行う自由度が低く、大東建託との契約内容に縛られることになります。

契約内容によっては、定期的な家賃の見直しや保証賃料の減額が定められており、これが将来的な収益の不確実性となり、買主が購入を躊躇する要因になることがあります。
契約解除には制約や違約金が発生する場合があるため、買主にとっては慎重な検討が必要です。

●予防策（売却戦略）:
サブリース契約の正確な情報開示: 契約内容（家賃保証期間、保証率、賃料見直しの頻度、解約条件、違約金など）を全て正確に把握し、買主に詳細かつ丁寧に説明することが重要です。隠し事をすると、後のトラブルに発展します。

サブリース契約のメリットも伝える: 空室リスクがない、管理の手間がないといった、買主にとってのサブリース契約のメリットも強調しましょう。

「サブリース付き物件」としての価格設定: サブリース契約が付いていることを前提とした市場価格をリサーチし、適正な価格設定を行うことが肝心です。

大東建託のアパートは、独自の建築工法や部材を使用していることが多く、一般的なアパートとは異なる特徴を持っています。

●注意点:
特定の部材や設備の交換・修繕が必要になった場合、大東建託または指定業者でしか対応できないケースがあり、費用が高くなる可能性があります。
外壁塗装や屋上防水などの大規模修繕の時期や費用について、大東建託からの提案内容を事前に確認しておく必要があります。

●予防策（売却戦略）:
修繕履歴と将来計画の明確化: 過去の修繕履歴（いつ、何を、いくらで修繕したか）を全て整理し、買主に提示しましょう。

また、今後必要になる可能性のある大規模修繕の計画（見積もりがあれば尚良し）についても情報を提供することで、買主は購入後のランニングコストを具体的にイメージできます。

積算評価額の確認: 大東建託のアパートは、建物自体の評価が比較的高い傾向にあるため、土地だけでなく建物の積算評価額も確認し、売却価格の根拠の一つとすることも有効です。

大東建託は、建築だけでなく入居者募集から賃貸管理まで一貫して行っているケースがほとんどです。この管理体制は、売却時にも重要な要素となります。

●注意点:
売却活動における入居者への内覧調整や情報提供など、大東建託との連携がスムーズに行かないと、売却活動が停滞する可能性があります。
管理の引継ぎやサブリース契約の変更など、複雑な手続きが生じる場合があります。

●予防策（売却戦略）:
大東建託への早期相談: 売却を検討し始めたら、まずは大東建託の担当者（サブリースの窓口など）に連絡し、売却の意向を伝えましょう。契約解除の条件や、売却時の対応について確認し、必要なサポートを依頼します。

大東建託物件の売却実績が豊富な不動産会社を選ぶ: 大東建託のアパート売却に慣れている不動産会社であれば、サブリース契約の知識も豊富で、大東建託との連携もスムーズに進められる可能性が高まります。複数の不動産会社に相談し、比較検討することをおすすめします。

大東建託の一棟アパート売却は、一般的なアパート売却とは異なる特有の注意点が存在します。特にサブリース契約の影響は大きく、これを理解し、買主へ正確に情報開示できるかが売却成功の鍵となります。また、独自の建築仕様や修繕計画、そして大東建託との連携も重要なポイントです。

これらの注意点を押さえ、事前準備をしっかり行い、透明性の高い情報開示を心がけることで、買主の不安を解消し、スムーズで納得のいく売却を実現できるでしょう。

当社は大東建託アパート売却を得意としております。
サブリース物件なども問題なくご対応が可能ですのでお気軽にお申し付けくださいませ。