一棟売却がうまくいかない時の原因と解決策まとめ

一棟売却がうまくいかない時の原因と解決策まとめ

2025/11/06
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高額な資産である一棟売却がうまくいかないと、焦りや不安ばかりが募ります。その間にも、建物の劣化や固定資産税の支払いは容赦なく続き、資産価値は目減りしていきます。
しかし、あなたの物件に買い手がつかないのには、必ず明確な「原因」が存在します。そして、その原因さえ特定できれば、必ず解決策は見つかります。

なぜ?一棟売却が「うまくいかない」3つの根本原因

一棟売却がうまくいかない(売れない)原因は、ほぼ以下の3つに集約されます。

原因1:価格設定が「オーナーの希望」になっている

一棟売却がうまくいかない最大の原因は、価格設定のミスです。 オーナー様が「これくらいで売りたい」「ローンの残債がこれだけあるから」という希望価格で売りに出していないでしょうか?

一棟売却の買い手は「投資家」です。彼らは、あなたの希望ではなく、「利回り」という冷徹な数字でしか物件を評価しません。

投資家は、その物件から得られる家賃収入(収益)を基準に購入価格を決定します(収益還元法)。あなたの希望価格が、投資家の求める利回りを下回っていれば、彼らの検討リストにすら載らないのです。

原因2:物件の「アピールポイント」がズレている

「日当たり良好!」「閑静な住宅街!」「近くに公園あり!」

もし、このような「居住用(マイホーム)」向けのアピールポイントばかりを並べているなら、それはうまくいかない典型的なパターンです。

投資家が知りたいのは「住み心地」ではありません。「儲かるかどうか」です。 彼らが重視するアピールポイントは、以下のような数字的な根拠です。

・正確なレントロール(賃料一覧表)
・現実的なキャッシュフローシミュレーション
・過去10年間の詳細な修繕履歴
・近隣の競合アパートとの家賃比較
・最寄り駅の乗降客数や大学・工場の有無(=賃貸需要の根拠)

これらが提示できず、「素敵なアパートです」という感情的なアピールをしている限り、投資家の心は動きません。

原因3:パートナー(不動産会社)選びの失敗

一棟売却の成否は、パートナーとなる不動産会社で9割決まります。 もし、あなたが「テレビCMでよく見るから」という理由で大手仲介業者や、「昔から付き合いがあるから」と地元の不動産屋に依頼している場合、それがうまくいかない最大の原因かもしれません。

彼らの多くは「居住用(マイホーム)」売買のプロであり、「一棟(収益物件)」売買のプロではありません。

彼らは、高額な一棟物件を買える「投資家」の顧客リストを持っていないことが多くSUUMO(スーモ)やレインズ(業者間サイト)に情報を載せて待つことしかできません。 その結果、あなたの物件は「売れ残り物件」としてネットに晒され続け、情報が陳腐化し、価値が下がっていくのです。

今すぐ見直せ!うまくいかない時の即効性ある3つの解決策

もし、あなたの一棟売却が上記の原因に当てはまっていたら、今すぐ以下の解決策を実行してください。

解決策1:【価格】「収益還元法」で査定額を再設定する

希望価格(「こう売りたい」)を捨て、**投資家目線(「これなら買う」)**で価格を再設定します。

まずは、依頼している不動産会社(できれば一棟専門の会社)に、その物件の「収益還元価格(利回りから逆算した価格)」を厳密に計算し直してもらいましょう。

周辺の類似物件の取引利回りが10%なのに、あなたの物件が利回り7%(割高)で売りに出されていれば、売れるはずがありません。時には、現実的な利回りラインまで「値下げ」をすることも、損失を最小限に抑えるための重要な経営判断(解決策)です。

解決策2:【資料】「レントロール」と「修繕履歴」を完璧に整備する

「アピールポイントのズレ」を解決するために、投資家が求める2大資料を完璧に整備します。

レントロール(賃料一覧表): 空室の家賃を「希望家賃」で記載していませんか? 空室は「近隣相場の8割程度」で見積もるなど、現実的で厳しめな数字を記載する方が、投資家からの信頼は高まります。

修繕履歴(ビルメンテナンスレポート): これが無いと、投資家は「購入直後に高額な修繕費(数百万円)がかかるのでは?」と警戒して購入できません。「いつ、どこを、いくらで」修繕したかの一覧表を必ず準備してください。

これらの資料を揃えるだけで、「しっかり管理されてきた優良物件」と評価され、交渉がスムーズに進みます。

解決策3:【戦略】「一棟専門」の不動産会社へ切り替える

最も効果的な解決策は、パートナーの切り替えです。 一棟売却がうまくいかないなら、今すぐ「一棟(収益物件)専門」の不動産会社にセカンドオピニオンを求めてください。

彼らは、大手や地元の業者とは全く異なる「売却ルート(投資家ネットワーク)」を持っています。

彼らは、広告(SUUMOなど)に一切載せず、独自の顧客リスト(不動産ファンド、富裕層、他の専門業者)だけにアプローチする「水面下(オフマーケット)」での売却を得意としています。

「売れ残り物件」のイメージを払拭し、新鮮な情報として「本当に買える投資家」の元に届けること。それこそが、一棟売却がうまくいかない状況を打破する最強の解決策です。

まとめ

一棟売却がうまくいかないと焦る前に、まずは立ち止まってください。 その原因は、物件が悪いのではなく、「投資家目線」が欠けた売り方にあることがほとんどです。

・価格設定は「投資家目線」か?
・アピール資料は「投資家目線」か?
・売却パートナーは「投資家目線(一棟専門)」か?

この3つの「原因」を見直し、適切な「解決策」を実行すれば、あなたの貴重な資産は必ず適正な価格で売却できます。特に「パートナー選び」は致命的な差を生みます。うまくいかないと感じたら、すぐに私ども一棟売却コンシェルジュへ相談することをお勧めします。

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