一棟マンションやアパートの売却は、マイホームの売却とは全く異なる「金融取引」です。 買い手は一般の家族ではなく、シビアな目を持つ「投資家」です。そのため、依頼する不動産会社に投資と金融の知識がなければ、相場より安く買い叩かれたり、いつまでも売れ残ったりして、数百万円単位の損失を被ることになります。
特に金利のある世界となった2026年現在、業者の実力差は「売却価格」にダイレクトに反映されます。 あなたの大切な資産を高値で売却するために、不動産屋選びで絶対に外してはいけない「5つのチェックポイント」を徹底解説します。
居住用とは違う!「投資専門」の実力を見抜く基準
まず大前提として、「実需(マイホーム)」が得意な会社と、「投資用」が得意な会社は別物だと認識してください。 大手仲介会社であっても、担当者が収益物件の知識(利回りや税金)に疎ければ、投資家相手に対等な交渉はできません。
一棟売却を成功させるためには、以下の5つのポイントを持った「投資専門」のパートナーを選ぶ必要があります。
【ポイント1・2】「富裕層リスト」と「非公開ルート」
1つ目と2つ目のポイントは、「誰に売るか」という販売力です。
① 独自の「富裕層顧客リスト」を持っているか? ポータルサイト(楽待や健美家など)に掲載して「待ちの営業」をするだけなら、誰でもできます。 優秀な業者は、医師や資産家、法人オーナーなどの「優良顧客リスト」を自社で抱えています。「この物件なら〇〇先生が欲しがるはずだ」と、直接アプローチできる会社は、広告を出さずに水面下で、かつ高値で成約させる力があります。
② 「非公開(クローズド)」で売るノウハウがあるか? 一棟物件の場合、入居者に売却を知られると退去リスクにつながります。 「ネットに載せずに売りたい」という要望に対し、レインズやポータルサイトを使わず、同業者間のネットワークだけで買い手を見つけるルートを持っているかを確認しましょう。
【ポイント3・4】買主への「融資付け」と「銀行開拓」
3つ目と4つ目は、2026年の市況で最も重要な「金融知識」です。
③ 買主に対する「融資付け」ができるか? いくら高値で買いたいという人が現れても、その人に銀行が融資しなくては契約は成立しません。 「お客様(買主)の方でローンを探してください」というスタンスの会社はNGです。「この物件なら、〇〇銀行で金利2.5%、期間25年が引けます」と、銀行融資のセットまで提案できる会社を選びましょう。
④ 常に新しい「提携金融機関」を開拓しているか? 銀行の融資姿勢は半年ごとに変わります。 「昔はスルガ銀行が使えた」という古い知識ではなく、「今は〇〇信用組合がアパートローンに積極的だ」という最新の金融情報をアップデートし続けている担当者が最強のパートナーです。
【ポイント5】「高預かり」をしない論理的な査定
最後の5つ目は、「査定額の根拠」です。
契約を取りたいがために、相場より遥かに高い査定額(高預かり)を提示し、後から「売れないので下げましょう」と言ってくる業者が後を絶ちません。 信頼できる業者は、「近隣の相場利回りが〇%で、現在の金利水準から逆算すると、適正価格はここです」と、マイナス情報も含めて論理的に説明してくれます。
「高ければ良い」ではなく、「その価格で売れる根拠(銀行評価など)があるか」を厳しくチェックしてください。
まとめ
一棟売却で損をしない不動産屋選びの5つのポイントは以下の通りです。
「富裕層リスト」を持ち、直接アプローチできる。
「非公開」で売却するルートを持っている。
買主への「融資付け(ローンアレンジ)」ができる。
最新の「金融機関情報」に精通している。
高いだけでなく、「論理的な査定」をしてくれる。
物件の価値は、誰が売るかによって数百万円、時に一千万円以上変わります。 「近所だから」「大手だから」という理由だけで選ばず、この5つの基準を満たす「投資のプロ」をパートナーに選び、大切な資産の出口戦略を成功させてください。









