初心者が不動産投資で成功するために、「一棟アパートを格安で手に入れたい」と考えるのは当然のことです。しかし、不動産の世界において「格安」という言葉には、初心者が安心して手を出してはいけない「罠」が隠されていることがほとんどです。
格安な物件には、必ず「安い理由」があります。
この記事では、単に価格が安いだけの危険な物件を避け、初心者でも安心して格安(=割安・お買い得)な一棟アパートを手に入れるための「5つのコツ」を徹底解説します。
「格安」の罠!初心者が手を出してはいけない物件
格安物件の中には、プロでも敬遠する「負動産」が紛れ込んでいます。安心してスタートするために、以下の物件は避けましょう。
1. 競売物件(けいばいぶっけん)
市場価格より安く買える代表例ですが、内見ができない、占有者が居座っている、権利関係が複雑など、トラブルのデパートです。初心者が手を出す領域ではありません。
2. 再建築不可物件
「今ある建物を取り壊したら、新しい建物を建てられない」土地です。資産価値が極めて低く、銀行融資もほぼ不可能です。
3. 深刻な瑕疵(かし)がある物件
建物の傾き、シロアリの深刻な被害、雨漏りなど、修繕に莫大な費用がかかる物件です。「安物買いの銭失い」の典型例です。
初心者も安心!「割安」な一棟アパートを手に入れる5つのコツ
初心者が狙うべき「格安」とは、市場価格より安い「危険な物件」ではなく、適正価格より安い「割安な優良物件」です。それを見抜く5つのコツを紹介します。
コツ1:利回りより「立地(賃貸需要)」を最優先する
格安物件は地方や郊外に多く、高利回りを謳っています。しかし、初心者が安心して経営できるのは「空室が埋まる」物件だけです。建物は古くても、駅近であったり、大学や工場の近くであったりする「賃貸需要が途切れない立地」を選んでください。建物は修繕できますが、立地は変えられません。
コツ2:「銀行融資」が引ける物件に絞り込む
一棟アパートの格安物件を探す際、最強の「フィルター」となるのが銀行です。銀行はプロの目で「その物件に事業性・担保価値があるか」を厳しく審査します。もし銀行が「この物件には融資できません」と判断した場合、それは初心者が手を出してはいけないリスクの高い物件である可能性が高いです。安心を買うためにも、融資が通る物件に絞り込みましょう。
コツ3:「売り手の事情」を把握し、指値交渉を行う
物件が格安(割安)になる最大の理由は、「売り手が早く売りたい事情」がある時です。
「相続したが、遠方で管理できないので早く手放したい」
「別の事業で資金が必要になった」
このような事情がある場合、売り手は多少安くてもスピーディーな取引を望みます。不動産屋を通じて売り手の背景を把握し、確実な購入意思を示すことで、価格交渉(指値)に応じてもらいやすくなります。
コツ4:修繕コストを正確に見積もる
格安物件は、必ず何らかの修繕が必要です。初心者が失敗するのは、この修繕費を甘く見積もるからです。「購入費用+修繕費用=トータルの取得費」です。信頼できる不動産屋や施工会社に同行してもらい、大規模修繕(外壁塗装、屋上防水)がいつ頃、いくら必要なのかを正確に見積もるコツが、格安物件を成功に変える鍵です。
コツ5:「一棟買い専門」の不動産屋をパートナーにする
初心者が安心して一棟アパートを格安で手に入れるには、これが最も重要です。マイホーム仲介がメインの不動産屋ではなく、「一棟買い(収益物件)」を専門に扱っている不動産屋をパートナーに選んでください。彼らは、格安物件のリスクを見抜き、修繕コストを計算し、銀行融資をサポートするプロです。良いパートナーを見つけることが、成功の9割を占めます。
まとめ
一棟アパートを格安で手に入れるコツは、単に安い物件を探すことではありません。初心者が安心して成功するためには、リスクを見抜き、「適正価格よりも割安な優良物件」を見つけることが重要です。
立地を見極め、銀行融資というフィルターを使い、修繕コストを正確に把握する。そして、何よりも信頼できる「一棟買い専門」の不動産屋をパートナーに選ぶこと。これこそが、あなたの不動産投資を成功に導く絶対外さない道筋です。




